道路工事とは?工事の種類と一日の流れ、未経験から現場で働くまでを解説

誰もが見たことがあるのに、何をしているかは意外と知らない工事


通勤や買い物の途中で、カラーコーンが並び、誘導員が旗を振っている場面に出くわしたことがあると思います。日本で最も目にする機会の多い工事、それが道路工事です。

ところが「あの現場で具体的に何が行われているのか」と聞かれると、答えられる人はぐっと少なくなります。アスファルトを剥がしているのか、下の水道管をいじっているのか、それとも新しく道を造っているのか。外から見ているだけでは区別がつきません。

この記事では、道路工事にどんな種類があり、現場が一日どう動いているのかを具体的に説明します。そのうえで、未経験の方が道路工事の現場に入っていくとき、最初に何を担当することになるのかもお伝えします。埼玉県志木市の木下建設でも、道路工事は創業以来手がけ続けてきた土木工事の柱です。


ひとくちに道路工事といっても、中身は何種類もある

道路工事は大きく「新しく造る」ものと「今あるものを直す」ものに分かれます。そして実際の件数としては、後者が圧倒的に多いのが日本の現状です。


新設工事

これまで道がなかった場所に、新たに道路を通す工事です。用地の造成から始まり、路床(ろしょう)と呼ばれる土の地盤を締め固め、その上に砕石の層を重ね、最後にアスファルトを敷きます。


見た目には黒いアスファルトの層だけが道路のように思えますが、道路の性能を決めているのは、実は表面ではなく下の層の締め固め具合です。ここが甘いと、数年で轍(わだち)ができたり、ひび割れが出たりします。


舗装の打ち換え・切削オーバーレイ

傷んだ舗装を直す工事です。表面だけを機械で薄く削り取り、新しいアスファルトを敷き直す方法を「切削オーバーレイ」と呼びます。一晩で削って舗装して、朝には車が通れる状態に戻す。この工程を短時間でやり切るところに技術が要ります。


一方、下の層まで傷んでいる場合は、深く掘り返して層ごと作り直す打ち換えを行います。


占用工事にともなう復旧

水道管やガス管、電線を埋設するために道路を掘った後、元どおりに舗装を戻す工事です。掘る目的は道路そのものではありませんが、最後に道路を元の状態に戻すところまでが工事の一部です。


維持補修

ポットホール(穴ぼこ)の補修、区画線の引き直し、側溝の入れ替え、街路樹の管理まで含まれます。地味ですが、この積み重ねが道路の寿命を大きく左右します。



道路工事の現場は、一日どう動いているのか


昼間の一般的な現場を例に、流れを追ってみます。


  1. 朝礼・KY活動:作業内容と危険箇所を全員で共有する
  2. 保安設備の設置:コーン、標識、バリケードを置き、規制区間を作る
  3. 作業開始:切削、掘削、敷きならしなど、その日の工程を進める
  4. 昼の中断:交通量や近隣の状況に応じて作業を止める判断もする
  5. 舗装・転圧:温度が下がる前にローラーで締め固める
  6. 片付け・規制解除:翌朝までに車が安全に通れる状態に戻す


このなかで、施工管理が最も神経を使うのが保安設備と交通規制です。道路工事は、一般の車と歩行者がすぐ隣を通る環境で行われます。工場や造成地のように敷地を閉め切ることができません。


規制の範囲が数メートルずれるだけで、事故のリスクは大きく変わります。図面どおりに置くのではなく、その日の交通量、天候、日没時間まで見て判断する必要があります。

また、幹線道路や交通量の多い区間では夜間工事になることもあります。この場合は照明の確保が新たな課題になり、昼間とは別の段取りが求められます。



なぜ道路工事の仕事はなくならないのか

日本の道路の多くは、高度経済成長期に一気に整備されました。そこから数十年が経過し、全国で舗装や橋、トンネルが同時に老朽化の時期を迎えています。

国も自治体も、新しく造ることより既存のインフラを維持することに予算を振り向ける方向へ舵を切っています。つまり道路工事は景気の波に左右されにくく、これから何十年も必要とされ続ける仕事だということです。


さらに近年は、豪雨や地震のあとの復旧という役割も大きくなっています。災害で道路が寸断されれば、救急も物資も止まります。真っ先に現場へ入って通行を回復させるのは、地元の建設会社です。



道路工事に「季節」がある理由

道路工事の現場でよく聞かれるのが、「なぜ年度末に工事が集中するのか」という声です。公共工事の予算年度の区切りという事情もありますが、それだけではありません。

アスファルト舗装は、温度に強く左右される作業です。合材は高温の状態で運ばれてきて、冷める前に敷きならし、ローラーで締め固めなければなりません。気温が低い日や雨の日は、この作業に適さないのです。冷たい路面に敷けば温度が急に下がり、十分に締め固まらないまま固まってしまいます。


逆に真夏は真夏で、合材の温度が下がりにくく作業のしやすい面はあるものの、現場の暑さ対策が課題になります。

こうした条件を踏まえて、工程をどう組むか。天気予報を見ながら翌週の段取りを組み替えるのも、施工管理の日常的な仕事のひとつです。



未経験から道路工事の現場に入るには


道路工事に携わるために、あらかじめ取得しておかなければならない資格はありません。必要なのは普通自動車免許くらいで、専門的な知識や技能は入社後に身につけていく形が一般的です。

最初に任されるのは、たとえば次のような仕事です。


  • 保安設備の設置と撤去
  • 測量の手元(先輩が測る際の補助)
  • 写真の撮影と整理、日報の作成
  • 資材の数量確認と手配の補助


どれも地味に見えるかもしれませんが、この段階で現場の順番と用語が身体に入るかどうかが、その後の伸びを決めます。写真を撮るには、どの工程のどの瞬間を記録すべきかを理解していなければなりません。つまり写真整理は、工程を覚える作業でもあるのです。


そこから小さな現場の施工管理を任され、2級土木施工管理技士、さらに1級へと段階を踏んで進んでいきます。資格をどの順番で取っていくかは土木の資格取得の順序をまとめた記事も参考にしてください。


向いているのは、段取りを組むのが好きな人、周囲の状況に気づける人です。道路工事は自分たちのペースだけでは進められない仕事なので、通行する方や近隣にどう見えているかを想像できる人が現場で重宝されます。



まとめ

道路工事は、暮らしのすぐそばで行われている工事です。だからこそ安全管理の比重が大きく、そして完成したあとは誰もが毎日その上を通ります。


自分が直した道を、街のみんなが使っている。


木下建設は埼玉県志木市を拠点に、道路工事をはじめ上下水道工事、河川工事、宅地造成工事などの土木工事と、建築工事を手がけています。どんな現場があるのかは仕事内容のページでご覧いただけます。


地元の道を、これから一緒に守っていきませんか。


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